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8月10日(水) 晴れ
サンタ・クルス
スールが止んで、爽やかな朝。
ルーチョの工場へ車を引き取りに。ルーチョは頼りになるメカニックで、彼の元で10人ほどのボリビア人の若者がオイルまみれになっている。中には、コカの葉を口一杯に頬張っている少年もいる。これがないと力が出ないのだそうだ。
結局、ルーチョたちのお陰で車は甦った。あくまで応急処置とルーチョは言うが、見事な出来映えだ。無理しなければ、なんとかゴールまでもつだろう。
夜、「ケンちゃんラーメン」が休みなので、もう一軒の日本食屋「寄り道」へ。カレーといなりズシという、恥も外聞もない取り合わせの夕食。
明日から、いよいよアンデスへ向かう。
8月11日(木) 晴れ
サンタ・クルス→バジェ・グランデ(240km)
午前9時半出発。朝は寒いくらいだ。
サンタ・クルスを後に西に走り、60kmでアンデス入口の検問。さらに60kmでサマイパタの集落。ここで昼食をとり、60km走ってダートの道へ。ここから、道は一気に上り始め、標高200mの町、バジェ・グランデへと向かう。
土の道が緩やかに上り、両手を広げたキリストの立像がせり上がるように現れる。その足元に広がる、アンデス山間の町、バジェ・グランデの静かな佇まい。
14年前にも通った町だが、あの時は、ここの空港の脇にチェ・ゲバラの遺体が埋められていることなど、もちろん誰も知らなかった。
キューバ革命を成した後ボリビアへ渡ったゲバラは、1年半にわたるゲリラ活動の後に捕らえられ、イゲラ村の小学校の中で射殺された。その遺体が公開されたのが、ここバジェ・グランデで、遺体はその後、30年にわたって空港脇の土の中に埋められていたのだった。
今回の旅の目的の一つが、ゲバラが最後の時を過ごした土地を辿ることだった。ゲバラが射殺されたイゲラ村の小学校を訪ねてみたかったし、30年間も秘密にされていた埋葬場所も見てみたかった。ゲバラについて本を書いた者としての、責任のようなものを感じていたのだ。
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