|
午前7時。ホセと安田が国境の川を渡り、フレンチギアナ側の実状を調べにゆく。情報の少ないこういう土地では、自分たちで直接動いて活路を見出してゆくしかない。他人の話はアテにならないのだ。
で、帰ってきた彼らの話によれば、やはり保険に入らねばギアナ国内を走ることはできず、しかもそれは国境では掛けられず、首都のカイエンヌの保険会社まで行かねばならないという。何という不合理、何というナンセンスなシステム。まるで、入国しないでくれと言わんばかりだ。しかも、今日は金曜。土、日は保険会社も休みというから、動けるのは3日後になる。
こんな町に、3日も釘づけになるなんて・・・。
3国を通過することを諦めて、マカパまで戻って船でマナウスまで遡ることも考えたが、アマゾンを遡る船はベレンからしかないという。
パタゴニアのエル・カラファテで迷った時のことを思い出す。先へ行くか、戻るか・・・。どちらにもリスクはあるが、どちらかに決めるしかない。そんな風に考えて戻ることに決めたのは、もう40日ほど前のこと。南米大陸の最南端で自然に行く手を阻まれ、今、その最北端で、また行く手を阻まれようとしている。
で、結局、予定通りのコースで旅を続けることに決める。
月曜になったらホセが越境して首都のカイエンヌまで行き、保険に入って戻ってきて私たちと合流。うまくいけば月曜に入国し、間に合わなかったら火曜に入国する。国境から首都のカイエンヌまでは車で2時間ほどらしいから、不可能なことではない。ともかく、ホセはやってみると言う。そう、やるしかないのだ。
こういう時は、グズグズ考えているより前に歩き出しているホセのような男が頼りだ。
夕食は小さなシュラスコ料理屋で。その後、ヤケクソで田舎臭いボワッチに飲みに行く。どうせ、明日と明後日は動きようがないのだ。
|