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午前6時に陽が昇る。ぐっすり眠ったが、鉄板の上だから体のあちこちが少々痛い。
朝食は、炒めたコンビーフをはさんだサンドイッチと例の甘ーいコーヒー。
トラックドライバーたちは、各々自分の車の修理をしたり、洗濯したりして時を過ごしている。
息子を連れたレスラーのようなドライバー。やたら愛想のいいドライバー。他人のズボンを下げようとしたり、冗談ばかりやっているおっさんドライバー。とても荒くれ仕事をしているとは思えない、ジェントルな老夫婦ドライバー。巨大な保冷車を転がす無口なドライバー。野菜や果物を運ぶ、インディオ系のドライバー・・・。道行くことを生業とする男たちを乗せて船は行く。
ただ、泥色の水のとうとうとした流れに身を任せる一日。
本を読んで眠くなり、ひと眠りして起きる。ビールを飲んでウトウトし、だらしなく眠って起き・・・。何度目覚めても風景は何も変わらない。水面を見れば船は確かに進んでいるのだが、まるで同じ場所に止まっているように感じる。それほどにアマゾンは広く、大きく、そして動かない。
午後6時半日没。船が針路を北に向けると川の流れが止まり、河面が油のようにねっとりし始めた。熱帯雨林の先に沈む夕陽。空が金色に染まり、雲がピンク色に燃える。そして、それらのすべてが油のような河面にくっきり映る。
ジャングルの中に点在する小さな家に灯が入った。自家発電かランプだろう。こんな所にも、人は暮らしをたてている。 iPodでアルシオーネのサンバを聴きながら、リモンを絞ったピンガを飲む。贅沢な時間。至福の瞬間。もしかしたら、この旅の中でもっともゆったり過ごせた一日だったかもしれない。これが、嵐の前の静けさでないといいのだが・・・。
陽が沈むと満天の星・・・。星までが、散りばめられたダイヤのように河面に映る。進む方向に北斗七星。後ろに南十字星・・・。すでに赤道直下に近いから両方が見える。
船は、底なしの闇の中を黙々と進んでゆく。
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