|
朝から快晴。何か、いいことがありそうな予感。
午前9時に出発し、前夜の運ちゃんに教えられた抜け道を選んで走る。なるほど、メインルートより全然コンディションがいい。地図では二級道路だが、こっちの方が一級である。
気持ちいい天気の中を150km走り、「サン・フランシスコ」という名の小さな町のガソリンスタンドで給油する。すると、おとなしそうな青年が、「祭りを見に来たの?」と声をかけてきた。聞けば、この町は祭りの真っ最中だという。なんでも、昔、ポルトガルで起こった宗教戦争のようなものを模した騎馬同士の闘いがあるのだそうだ。
すぐ隣の食堂で昼食を食べながら考え、この町に1泊することに決める。全く予定外のことだが、これが道行く旅のいいところ。先を急ぐばかりが旅じゃない。遅れた分は、どこかで取り戻せばいい。
女ばかり5人ほどで切り盛りする食堂は宿もやっていて、ここに泊まるといったら大喜び。是非、是非我が町の祭りを見て行きなさいと誇らしく言う。
早速、荷を解き、町外れの広場へ。町長も大喜びで、町全体で歓迎してくれている風情。
赤組と青組とに分かれての騎馬戦は様式的なものでそれほど面白くなかったが、そこに集う様々な人間たちと出会えて楽しかった。みんな自分の町に誇りを持ち、通りすがりの私たちを心から歓迎してくれる。
夜も祭りは続き、老若男女に混じって私たちも夜店をひやかして歩く。
サン・フランシスコは、農業と牧畜で6000人が生きる小さな町。こんな町、道走る旅でなくては立ち止まることはないだろう。しかも、昨夜のトラックドライバーの忠告に従って道を変えたが故の出会い。
やっぱり、雨の日の次には晴れの日がくる。それを信じて、明日も走ろう。
昨日まで名前も知らなかった町の人々から元気を貰った1日。
|