 |
 |
 |
 |
| アメリカ入国 |
 |
| 6月2日にアメリカ(アラスカ州)入国。あたりは青い空と緑の森林と白い氷だらけだ。フェアバンクスでは、世界最北のデニーズで夕食をとり、翌朝は北極海へ至る全長800kmのダートロード、ダルトン・ハイウェイへ。北米大陸最北の道である。 ブルックス山脈を越えると、360度雪山が広がっている。途中、オンボロバンを運転していた、自然科学を学ぶ女子大生と知り合う。ホコリだらけのバンを「可愛い車」と言い、極北の大自然のドライブが大好き!と目を輝かせる彼女のファンになってしまった。 |
 |
 |
 |
| カナダを走る・走る・走る |
 |
| ぬるぬるの路面のせいでタイヤが滑るダートロードのトップ・オブ・ザ・ワールド・ハイウェイを走り、ゴールドラッシュ時に建設されたドーソン・シティへ。デルタジャンクションからは、道幅は広いがダートの箇所が多いアラスカ・ハイウェイでドーソン・クリークをめざす。途中、ギアの壊れたバイクで平然と旅するカナダ人や、キャンピングカーやトレーラーで旅する老夫 婦に出会った。ムンチョレイクを越えると、風景が山岳から単調な丘陵地帯になる。単調な景色こそ、バイクの旅にとっては一番辛い。 |
 |
 |
 |
| 砂漠のなかのユートピア |
 |
 |
| モンタナ州からアイオワ州を抜けてユタ州へ。ソルトレイクシティから先は、緑の丘陵地帯が一転して茶褐色の岩陵地帯になる。 世界中から才能ある人物が集まり、共同生活をしながら理想の都市づくりを進める砂漠の都市・アーコサンティを取材。 この都市化プロジェクトは、少なく見積もっても完成までに数百年かかるとか。なんとも気が遠くなる話だが、スタッフたちは「大切なのは理想に向かうプロセスだ 」と意に介していないようだ。サグアロサボテンの群生のなかを250km走り、メキシコ国境へ着いた。 |
 |
 |
 |
| 旅のスランプ |
 |
 |
| スコールは突然やって来る。合羽に着替える間もなく、パンツまでズブ濡れ。水煙のため視界がきかず、道は川のようになっており、バイクの重さがひときわこたえた。やっとのことでたどりついたメキシコのブエルト・バジャルタのリゾートホテルで、チェックインしている一瞬のスキにデジタルカメラを置き引きされた。 カメラはあきらめられるが、撮影したテープを盗まれたのが痛い。メキシコシティで 一部のスタッフが交代し、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグア を走り抜けた。 |
 |
 |
 |
| 相性の悪い国 |
 |
 |
| 融通のきかない税関の担当者に当たって入国が1日遅れたり、宿でベッドのダニやハチに刺されるなど、悪いこと続きだったコスタリカは、道も中米で最悪。舗装がいた るところではがれ、大きくて深い穴があいているのだ。これなら石や土のダートロードのほうがよほど走りやすい。 パナマに入ると道が良くなり、ぶっ飛ばしていたら、スピード違反で捕まってしまった。 |
 |
 |
 |
| 北上開始! |
 |
北米大陸最南端のヤビサから、カリブ海側を北上。やはりというべきか、コスタリカではバイクのフロントタイヤが1日に2
度パンクするというハプニングもあった。 ニカラグア、ホンジュラス、グアテマラを通過し、独立したばかりのカリブ海の小国ベリーズへ。あまり知られていないが、ベリーズにはオーストラリアのグレート・バリア・リーフに次ぐ世界第2位規模のさんご礁がある。その先のメキシコ北部からアメリカ南西部に広がる砂漠地帯では、神秘的で美しい泉を見た。 |
 |
 |
 |
| そしてゴールへ |
 |
| 8月最後の週末のニューオリンズでは、全米からゲイが集まってドンちゃん騒ぎの真っ最中。バーボンストリートはもちろん、街中が酒臭い。だが、翌日は化粧を落とし、フツーのアメリカ男に戻って各々の日常に帰っ ていく。昨日のバカ騒ぎとはうって変わっておとなしく、どこか淋しそうだ。バイクは一路、メキシコ湾沿いからフロリダ半島を斜めに南下し、大西洋側へ。フロリダ州、ジョージア州、サウスカロライナ州とゴールに向かって北上した。最終日はNYのブルックリンを通り、マンハッタンブリッジを渡ってグラマシーパークに到着。今夜は久しぶりに旨いメシが食える―、旅の終わりに考えることなんてその程度だ。 |
 |
 |
 |
| 戸井十月公式HP・旅日記より抜粋 |
 |
 |
 |
|
|
  |