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ON AIR SCHEDULE
#2
12/6(土) 26:00~27:00
#3
12/13(土) 26:00~27:00
#4
12/20(土) 26:00~27:00
#5
12/27(土) 26:00~27:00
#6
1/3(土) 26:00~27:00
戸井十月のアフリカ大紀行
ホンダ・ドミネーター
旅の始まり
今回の旅のサポートカーは、1年前からメンバーが手作りで改造したもの。ランクルの屋根にはメンバーの個装とテント、シュラフ等を収める鍵付きロッカーがセットされ、ランドローバーの後部にはVTR機材や食料、バイクのパーツや薬品をしまう鍵付きロッカーを設置した。このほか、発電器や水用ポリタンク、ジェリ缶や工具、消耗品も積み込まれるのだから、車も大変だ。
スペインのマドリッドで装備を整えて、ジブラルタル海峡を渡ってモロッコに入国。午後6時にコーランを詠む声が聞こえてきて、アフリカに入ったという実感が少しづつわいてきた。
生と死と サハラ砂漠
アトラス山脈を越えると風景は一変。岩のメサ(卓状台地)の向こうにはサハラ砂漠が広がり、乾いた熱風が吹き抜けている。
正面から西日に直撃されながらカーブのきつい道を走っていたサポートカーが、左側の路肩から脱輪。2mの段差を落ちたが、ラッキーなことに人も車もダメージはなかった。一歩間違えば同乗者は全員死んでいただろう。通りがかった、やたら明るい黒人たちに手伝ってもらって車を道に上げ、気を引き締めて再出発した。
マラケシュでは、世界的に有名なジャマ・エル・フナ広場を訪れた。各地から集まった大道芸人たちが芸を競い、屋台の飯屋が客を呼び込み、世界最大のスーク(市場)が蟻の巣のように広がっている。まさに人間の坩堝だ。
砂漠を走る セネガル
大西洋に沿って南下し、モロッコの暫定統治下にあった西サハラへ。さらに南のモーリタニアに入るためには、モロッコ軍先導による週に2回のコンボイ走行に加わらなければならない。軍に監視されながら地雷地帯を抜け、なきに等しい砂地の道をスタックしながら無事通過。モーリタニア入国後は、現地ガイドの的確なナビゲートで、朝霧を吸って砂が締まっている間に少しでも前進できるよう朝早くに出発し、引き潮時しか越えられない波打ち際を海水を蹴立てて走り抜けるなど、15時間走りっぱなし だった。
セネガル川を渡ってセネガルへ。バオバブの木が目立ち、鮮やかな色の服やヘアーバンドをつけた女性たちが市場に集まっていた。、「セネガルの着倒れ」という言葉があるほど、セネガル人は着るものに一番金をかけるのだとか。
アフリカで一番暑い国 マリ
大西洋の寒流から離れて内陸部を走ると、驚くほど暑い。走行中の車や日陰で42℃、 直射日光は50℃近いだろう。メンバー各々が1日平均4.5本のミネラルウォーター(1.5リットル)&コーラやファンタを飲んでいたが、それでも汗も小便も出なかった。アフリカで一番暑いといわれるマリでは、90kmほど走ったのにほとんど人影を見ていない。気温は48℃、暑くて 皆動く気がしないのだろう。
内陸部のドゴン人の村で、マスクダンスを見学。さまざまな自然神の化身となった男たちが、パーカッシュンのリズムと歌声に合わせて灼熱の大地を跳ね回る。ただただ目の前のエネルギーと力に圧倒された。
砂漠から色鮮やかな熱帯へ
ブルキナファソに入国。マリと並んでアフリカ最貧国のひとつだが、人々は穏やかだし、道路工事なども盛んで、お金がきちんと使われている印象を受けた。
そしてガーナへ入ると、途端に緑が濃くなり湿度が上がった。サハラ砂漠を抜けて、水気をたっぷり含んだ熱帯へ来たのだと実感。天候面だけでなく、フランス語から英語へ、イスラム教からキリスト教へ、丸棒のフランスパンから四角いイギリスパンへ、すべてが急激に変わっている。日中気温は37℃と低くなったが、湿度が60~70%にもなるので、マリでは全然出なかった汗が吹き出てくる。西アフリカ最大規模のマーケットでは、砂漠地帯では見られなかった色とりどりの食材を「マーケット・マミー」と呼ばれる女性たちが売っていた。女性が目立たぬよう生きているイスラムでは、考えられない光景だ。
動物たちの楽園 タンザニア
内戦状態のコンゴを避けるため、空路でケニアのナイロビへ向かった。市街から10kmも走れば、そこは草の海のようなサバンナが広がっている。波打ちながら地平線まで続く緑の丘陵、コバルトブルーの空に何万という白い綿雲、清冽な空気に透明な風…。タンザニアに入ると風景はさらに雄大になり、頂を雲に隠したキリマンジャロの巨大な裾野が見え、尖塔のようなメルー山が屹立する。野生動物のオアシス・ンゴロンゴロ自然保護区やセレンゲティ国立公園で、ヌー、カバ、ハイエナ、象、ライオンなど多くの野生動物と出会った。
アフリカが抱える闇
淡水湖で世界第2位の大きさのヴィクトリア湖をフェリーで渡り、ジャングルへと分け入っていく。タンザニア深部の街キゴマにある、旧ザイールやルワンダからの難民を受け入れるキャンプを取材。目の前で家族を皆殺しにされ、自らも地雷で足の指を吹き飛ばされてブルンジから逃げてきたフツ人の少年に出会った。少年の目は虚ろで、あらゆる感情は欠落していた。感情を封殺しなければ生き延びられなかった少年に、一体私が何をインタビューできるのだろうか…。
だが、何か訊かねばと自分に言い聞かせ、この顔を記録せねばと必死に写真を撮った。夜、少年の顔が浮かんできて気持ちがざわつく。なけなしのスコッチを飲んでも、少年の目を思い出し、眠れなかった。
南アフリカを南下 ボツワナ
ブルンジとルワンダ、タンザニアとコンゴの国境が走るタンガニーカ湖をフェリーで通過し、ザンビアへ入国。標高1500mほどの高原地帯を、モロッコ以来の明瞭なセンターラインと標識、よく整備された道で南下した。ザンビアから南は良くも悪くもヨーロッパ白人の影響力が強い南アフリカ圏になるため、広大な農場や車、店 などの風景がアメリカの田舎町とよく似ている。
ジンバブエで世界三大瀑布のひとつ、ヴィクトリアの滝を観光後、ボツワナへ。ケニア以降、数々の国立公園や自然保護区を通過したが、夜中に象の足音やハイエナの鳴き声が聞こえて、落ち着いて寝ていられない。
アフリカ最南端に到達
ヨーロッパを旅しているような気になるほど整備されたナミビアでは、熱気球で空撮し、 クアッド・バイク(四輪バイク)の砂丘ツアーに参加。みな仕事も旅の途中であることも忘れて、童心に返って楽しんだ。最後の国境を通過して南アフリカに入り、アフリカ最南端の喜望峰で旅の終わりを迎えた。目の前で寒流の大西洋と暖流のインド洋が出会い、せめぎ合っている。私は呆けたように、ただ目の前に広がる海を見ていた。
戸井十月公式HP・旅日記より抜粋
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