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「ニッポン居酒屋紀行」が終了して3ヵ月。新シリーズの一回目は前シリーズに続きまたもや対談。元日本テレビのアナウンサー魚住りえさんである。太田さんと魚住さんはおよそ2年前、江古田の串駒支店で、和歌山の酒蔵「雑賀」の会が行われた時に始めて顔を合されたそうである。実はその会には私も参加しており、魚住さんとは名刺の交換だけさせていただき、他の方(ダンチュウ副編集長里見さん)と歓談させていただいた。私も太田さんも、あの時が初対面だったのに、やはり人望の違いと言う物か。
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| 対談の収録当日はちょっと早めに四谷の「おかげさん」に入り、開店時間まで収録させていただいた。その後、太田さんも魚住さんも別の用事で席をはずされたが、スタッフで内輪の打ち上げ。お二人とも残念そうに店を出て行かれたのが印象的であった。(実は打ち上げもお開きにという時間に、魚住さんは再び「おかげさん」に戻られスタッフと少し飲んだ後、どなたかと待ち合わせて飲まれていたのでした。) |
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| さて、壱岐の下見である。壱岐には私は行った事が無いのだが、新シリーズの最初に離島へ行って見ようと提案されたのは太田さんである。太田さんの著書に壱岐が登場し、大変面白い体験をされたようなので意気揚々と壱岐へ向った。壱岐島へ向う方法は三つ。博多港からジェットホイルで1時間。呼子からフェリーで1時間。長崎空港から小型飛行機で30分。どのコースもなかなか魅力的ではあるが今回は一番便利の良いジェットホイルにしてみた。 |
| 博多港は大きな港で、韓国釜山へも国際定期船が就航している。タクシーの運転手もなれたもので博多港へとお願いすると、どこ行きの船ですか?と聞いてくる。別のところへ着けられたら途方に暮れるだろう。ジェットホイルと言う高速船と言う事なので小さい船かなと思ったら、意外や意外とても大きな船だ。200〜300人も乗れるだろう。しかし、その日はがらがら。1割にも満たない乗船客だ。ちょっと寂しい。壱岐島郷ノ浦へ着くとそこにはレンタカー屋が待っており、すぐさまその車で島の下見に向った。 |
| まずは、島全体が見渡せると言う「岳の辻展望台」へ。初めての島での運転なので、多少まごついたがなんとか到着。その日は天気も良く、郷ノ浦の町が十分見渡せる。オープニングはここにしよう。(しかし、撮影当日は寒冷前線の影響で雷が鳴るような悪天候。急遽芦辺港で収録を行ったのでした。) |
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| その後、散策場所を探して島を一周。途中「豊月」で、昼食をいただいた。この店は、太田さんの著書にも登場する店で、ちょっとした料亭のようだ。店内は入り口のすぐ脇に白木のカウンターがあり、奥に幾つかの個室があるようだ。私は一人なのでカウンターの端に座り、ウニぼっかけ定食をお願いした。その旨いこと!ウニをタレと一緒に白いご飯にのせただけだが、口に入れると甘さとコクが口一杯に広がる。そして、魚が一匹入った味噌汁が又絶品。昼からこんなに美味しいものを食べてバチが当らなければ良いが。(後は番組をご覧下さい。)食べ終わってご主人に話を聞くと、ウニが食べられるのは10月までだとか。良い時期に来たものだ。 |
| その後、猿岩などを回り郷ノ浦のホテルに戻ったのは夕方。レンタカーを返して、居酒屋巡りに出発。とは言っても小さな町なので、10分もあれば飲食店街を一周できてしまう。その飲食店街の中程に男性の一物を御神体に持つ「塞神社」があった。日本で二番目に大きいと言うその御神体は、近くで見ると私の背の高さ以上の巨根。夫婦和合の神だそうだが、その巨大さには目を見張った。 |
| まずは、太田さんお勧めの「ときわ」に入ってみた。炉端焼き風の店内にはまだお客さんはおらず、美人のママさんが気持ちよく迎えてくれた。とりあえずキリンの生ビールをいただき、厚揚げをお願いした。しばらくお話した後、取材の話を切り出すと、もう十年近くも前だと言うのに太田さんのことを憶えていた。その時ご主人は、壱岐高校野球部監督として長崎へ試合に出ていたため不在で、とても残念だったとママさんにうかがった。ご主人は今も野球部監督を続けられており、今日も練習が終わったら店に駆け付けると言うのだ。ご主人を待つ間、壱岐の麦焼酎をオンザロックにしていただいた。ご主人は野球部の監督らしく白いポロシャツ姿がとても清々しい。取材のお話も快諾していただき店を後にした。(後は番組でご覧下さい。番組の中でママさんがミス壱岐だと太田さんが話されていますが、本当はミス博多だと言う噂も。本当に美人のママさんでした。) |
| 次に向ったのはこれも太田さんの著書に登場する「金鱗」。とは言っても「ときわ」から歩いて30秒もかからない。寿司屋の看板を出しているだけあって、白木のカウンターが眩しい。こちらも私が口開けの客のようで、ご主人はカウンターの中で新聞を読んでいた。再びビールをもらい、適当に刺身を盛ってもらった。出て来た魚はイサキ、スルメイカ、マグロ、ハマチだった。どれも美味しいのだが、日本酒が無い。壱岐の人は麦焼酎ばかり飲んでいて日本酒はあまり飲まないのかもしれない。焼酎に刺身ではちょっと?と思い、別の店を探すことにした。 |
| さあ困った。他の店には全くアテが無い。この町にはスナック風の店は何軒もあるのだが、居酒屋やバーのような店あまり無い。ここは、手当りしだい入ってみるしかない。 |
| 最初に目に着いたのが「まる辰」。カンを頼りに引き戸を開けた。店内にはお客さんが一人。小さいカウンターでビールを飲んでいた。カウンターの反対側に座り壁に貼られたメニューを見ると、日本酒の揃えがなかなかだ。番組でも行った和歌山の「雑賀」が有るではないか。それも太田さんのデザインしたラベルの物だ。突き出しも二品付いてとても美味しい。後ろの生け簀の中にサザエが見えたので、つぼ焼きを頼んでみた。それと、地元と言うことで明太子。どちらも美味しく量も有る。これは良い店だ。(後は番組でご覧下さい。)そのうちカウンターは満員。ご主人も料理に忙しい。取材交渉は後に回して、もう一軒どこかに入ってみよう。 |
| バーはないかと探してみたが、これはという店はない。ぶらぶら歩いているうちにまた「ときわ」の前に出てしまった。行くアテもなく再び「ときわ」の暖簾をくぐった。店は先程より混んでおり、気持ちの良いざわめきが店内に充満していた。ご主人に、どこかにバーはないかとお聞きしたが、知らないな、という答え。今日はもうじっくりここで飲んで寝ることにしよう。隣に座って飲んでいたのは玄海酒造の社長で、なんと大手建築会社の専務まで務めた経歴を持つ方だと聞き、壱岐とは奥の深い島だなーと深く感心した旅であった。 |